Secret Santa と White Elephant

White Elephant

クリスマスが近付くこの季節になると職場や友達同士でクリスマスパーティが催されますが、その時によくあるのがギフト交換で  Secret Santa (シークレットサンタ)や White Elephant  (ホワイトエレファント–白い象)です。どんなものなのでしょうか。

私が昔日本でプレゼント交換としてやったのは皆で500円などと決めてプレゼントを持ち寄り、皆で輪になって音楽をかけてプレゼントを横の人に渡して回し、音楽が止まった時点で持っていたものをもらう、という非常にシンプルなものでした。こんなことをしていたのは私たちだけ?それとも一般的にそんなことをしていたのでしょうか。

ではアメリカで盛んなこの二つのプレゼント交換はどんなものでしょうか。

  • Secret Santa シークレットサンタ

シークレットサンタはその名前の通り、シークレット、秘密で、ある人にプレゼントをあげることです。

複数人数のグループで事前に名前を書いた紙を袋に入れるなりくじ引きをして誰が誰のプレゼント担当になるのか決めます。誰のプレゼントを用意するのかは黙っておきます。本人以外になら言っても構いませんが、皆がそれをすると結局消去法でわかってしまうこともあるので黙っておくのがいいと思います。

誰にあげるのかわかるので、私が昔やっていたように誰に当たってもいいようなものを選ばなくともその人が欲しい物を買ってあげられるという利点があります。

また、もらったあとも誰がくれたのか考えるのも楽しいですね。

プレゼントにあまり差が出ないように価格を事前に設定しておくことが多いと思います。

  • White Elephant ホワイトエレファント

これは私がアメリカに来るまで聞いたことのなかった方法です。

まずはホワイトエレファント、白い象は何なのかというと、タイやアジアに生息する象で珍しいので神聖なものだと思われていました。白象を所有することはその王国が裕福で平和であることの象徴でもあったようです。参考:https://en.wikipedia.org/wiki/White_elephant

白象を贈り物としてもらうということは神聖な動物を飼うことになり名誉なことでありますが、また同時に莫大な量の食料を与えて飼わなくてはならず神聖な動物ゆえ仕事をさせるわけにもいかず災難でもあったようです。ここには気に入らない家臣に白象を与えて身の破滅を導いたという記述もあります。https://www.phrases.org.uk/meanings/white-elephant.html

ということから英語では「維持にお金がかかるが役に立たないもの」という意味になっています。

ギフト交換の場合、家にあって場所をとっているが役に立たない、しかし他人にとっては役に立つかもしれないものを交換する、という意味合いがあって、新しいものを買うのではなくて家にあるものを持ってきて交換しよう、ということもあります。

それか、新しいものを買ってもいいのですが金額を決めて行うこともあります。

やり方としては皆、プレゼントを中を見えないようにして真ん中におき、(皆同じように茶色い袋に入れる場合もあります。)ゲストは数字を書いた紙をとったりくじ引きなどで順番を決め(今はそれ専用のアプリもあるようです!)、最初の人が真ん中にあるプレゼントから一つ取り、それを開けます。

次の人は新しいプレゼントを取るか、最初の人のプレゼントが欲しかったらそれを取ることができます。

要するに自分の番が来た時に他の人のプレゼントを横取りすることができるわけです。取られた人はまた新しいプレゼントを真ん中から取ります。

そのようにして順番に取っていき、次々と交換しながら進みますが、通常3回人の手に渡った場合は3人目の人がそのギフトをもらう、というルールがあるようです。

7年生の娘は友達とキャンドルということでやったそうですが、きちんと買ったキャンドルを持ってきた子もいれば自分で作った物を持ってきた子もいたらしく、横取りが激しくなり収拾がつかなくなって、やり直したと言っていました。

子供なのでしょうがないですが、そのようにギフトそのものの価値に差があることも多々ありますね。偶然いい物が当たればいいですし、それこそ無用の長物が当たることもあり得ますが、まぁそれも一興と思い楽しみたいものです。

日本ではクリスマスといえばクリスマスイブに若者が食事をしたりプレゼントをあげるというのが一般的になっていますね。家族では子供達がサンタさんからプレゼントをもらい、クリスマスケーキを食べるのも定着していますが、職場ではこの時期、忘年会がありますからクリスマス会はないですね。

アメリカでは子供達へのクリスマスプレゼントは度が過ぎているような感もありますが、他人への奉仕の精神も浸透していて、この時期は色々なところで恵まれない人たちへの寄付活動が行われていますし、普段お世話になっている先生やスポーツのコーチへのギフトもあります。すべて強制ではないですが、皆自らできる範囲で他人のことを思いやることができる文化は素晴らしいと思います。

考えてみると他人を助けるということは自分の生活が経済的にも精神的にも安定していないとできないことで、それができるということはそれ自体、非常にありがたいことです。健康で平和に毎日を過ごせることを感謝し、世界中の人が一人でも他人に与えることができる状態になれるよう私も何かできないかと考えますがなかなか難しいですね!皆さまも良いクリスマス休暇をお過ごしください。

クリスマス関連での過去の投稿を下記に載せておきますのでよろしければご覧ください。

‘Tis the season: http://www.beigo-n-life.com/americanculture/tis-the-season/

WishとHopeの違い: http://www.beigo-n-life.com/words/wish-and-hope-difference/

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