Being roofied – デートレイプドラッグ

久しぶりの投稿なのに物騒なトピックになります。日本でも最近よく聞かれるようになっているのかもしれませんが飲み物に薬物を入れて意識や記憶をなくし無力になっている人を襲う犯罪の対象になったことを表現する言葉を取り上げました。英語では飲み物に薬物を入れられた、という状態を “be roofied” とスラングで言います。

なぜこの話題かと言うと先週末、長女が州外の大学から帰省しておりオハイオ州立大の友達のところで土曜日のフットボールの試合のテールゲートをしていました。

夕方になり娘の友達から電話がかかってきて、様子がおかしいから救急病院へ連れて行くと言うので私も行きました。

友達が数人来てくれていて、突然娘がカウチから落ちて顔を床に打ちつけ(鼻に傷がついていました)、歩けなくなり、ほんとに15秒くらいのうちに起こったんだ、と教えてくれました。

当然お酒は飲んでいたので飲み過ぎも考えられますが、酔っ払ったことがある人ならわかると思いますが、一瞬で酔いが回るということはありませんよね。絶対何か薬物が混入したに違いないと私は信じています。

4時間ほど救急病院で点滴を受け休んである程度回復したので帰ることができましたが夜中もずっと嘔吐感が抜けず、その後数日頭がボーッとするような感覚、軽い頭痛があったようです。

なぜ “roofied” と言うかというとデートレイプに昔よく使われた薬物の名前が Rohypnol (ロヒプノール)と言うからです。これはこういう犯罪が起こり始めた頃に使われていたドラッグで今はアメリカでは製造、販売はされていないそうです。

今は色々別の薬物が使われているようです。こちらに詳しくデートレイプドラッグについて書かれているので参考までに。

運ばれた救急病院は正にオハイオ州立大学病院ですが、救急とはいえ、医者も看護師も皆緊急性がなく、毎回4、5人運ばれてくるわねーと悠長に言っていて、私は当然体内のアルコール濃度がどれくらいか、薬物が出ていないかなど血液検査でもしてくれたのかと思ったのですが、私もあまり気付かず、元気でよかったとそれだけで聞かずに帰ってきてしまいました。あとで友人に聞くと何も検査はしていないとのこと。単なる “alcohol intoxication” (急性アルコール中毒)で帰されました。

薬物は今の技術では検出できないと医者は言っていたのですが、尿には出ると思うのですが違うのでしょうか。それとも今は検出されないような薬物が開発されているのかもしれないですね。

とにかく薬物は深刻な問題ですが、仮に薬物が介在しなかったとしても大学生が毎週何人もアルコール中毒で運ばれてくるというのは異常事態だという認識がない、ということは大きな問題じゃないかと思いました。

他人の飲み物に薬物を入れるという行為は犯罪です!

もっと大学も病院も真剣に取り組んでほしいと思います。

薬物を入れられたということは他にも以下の言い方もできます。

  • She was definitely roofied. (彼女は絶対に薬物を摂取させられたに違いない。)
  • I was drugged. (薬物を使われた。)
  • My drink was laced with drugs.(私の飲み物に薬物が入れられた。)
  • Somebody spiked my drink with drugs.(誰かが私の飲み物に薬物を入れた。)
  • I was spiked.(druggedと同じ意味。)

パーティという設定上、誰がいたのか、何をしていたのかなど、なかなか特定できないため証拠を得ることは困難です。幸い、命に関わることではなかったですが、もし友達がいなかったり気付かず放っておかれたらもっと危険な状況、運が悪ければ命を落としてしまうこともあり得ると思うので、大学はもっと深刻にとらえるべきだと思います。

娘はこういう事態が起こり得ることは知っていたので気をつけていたのに、なぜ、という気持ちが消えないようでした。一杯だけそこで誰か知らない人が作ったドリンクを飲んだとのことでした。

不特定多数の人がいるパーティでオープンバーになっている場合は以下に気をつけましょう。

  • 飲み物は缶なり瓶なり自分で開ける、もしくは自分でコップにつぐ。
  • 知らない人からもらった飲み物は飲まない。
  • 飲み物をおいたまま席をはずさない。(トイレでも持って行く。)
  • 飲み物にふたをつける、手で覆う。
  • 飲み物に蓋がなく目を外す時はきちんと手で覆うなどする。
  • 信頼のおける友達と出かける。
  • 様子がおかしいと感じた時はすぐに友達に言って適切な行動をとる。

アメリカは飲酒年齢が21歳なので大学生の半分以上が違法に飲酒をしていることになります。高校生でも飲酒は当たり前になっている現状を踏まえ、大学生が飲まないだろうという前提はおかしいと思いますし、皆黙認しているのならなぜ21歳という法律があるのか疑問です。

アルコールは飲まないに越したことはないと思うのですが若いうちは無鉄砲なこともします。安全な状況で楽しめるように大学は対策を練ってほしいです。

Photo by Andreas M on Unsplash

You may also like...