Rioting and Looting – 暴動と略奪

riot

先日、ミネソタ州のミネアポリスで黒人男性が地面に腹這いにされ、白人の警察に首を膝で押さえつけられそのまま亡くなる事件がありました。

BBCの日本語の記事はこちら

またか、と思いますね。

ソーシャルメディアが発達している今の社会ではこういう状況はすぐ世界中に広まります。犠牲者が無様な姿で首を押さえつけられ苦しんでいるにもかかわらずいつまでも警察官が離さなかった状況がそのまま映っています。

以前ではこのように事件の画像、映像が手に入ることは少なかったですが、今や、街に出ている人の大半が性能の良いカメラ・ビデオを携帯している時代ですから実際に何が起こったのかを確認する上で非常に役に立つと思います。

こういうことが起こるとよく抗議をする人たちが暴力的になり暴動( riot )が起こり、お店の略奪( looting )が起こります。

私が最初にこのような言葉を耳にしたのは英語を勉強していた30年近く前のことかと思います。

1991年にロサンゼルスでロドニー・キングという黒人男性がやはり同じように警察に暴力を受け、その後1992年にその事件に関わった警官達が無罪の判決を受けたことに対し抗議が起こり今回と同じような状況が発生しました。詳細はこちらでどうぞ。

Riot は複数になりこの時の一連の暴動を 1992 Los Angeles Riots と言うようです。

Looting はお店の略奪のことを言います。動詞の “to loot” で略奪する、という意味になります。

この事件が30年近くも前であることを考えると本当に長い間、あまり進歩がないということになり気分が沈みます。

最近でも似たような事件は数多く発生していますので人々が怒るのは当然のことだと思います。私も映像を見て、言葉にできないほど怒りを感じました。暴力はいけないので riots や looting は私は支持しませんが、非暴力の抗議はしたい気持ちでいっぱいです。

関わっていた警官は一人の人間を正当な理由もなく殺害したわけですし、横で傍観していた警官も同罪ですから正当に裁かれるべきで、単に懲戒免職で済まされてはならないと思います。

人種問題は常にアメリカでは問題になっていますが、一人の人間としてなぜあのようなことができるのか、私は理解できません。

しかし、目の前で一人の人間が別の人間に押さえつけられ息ができないと訴えているにもかかわらず助けられずに死んでしまうというのは、なんと衝撃的なことでしょう。

見ていた人たちが一丸となって犠牲者を押さえていた警官をやっつけることはできなかったのかな、と思ってしまいますが、手を出せば絶対に他の警官が銃を撃ちもっと犠牲者が出ていたことは確実だと思うので、仕方なかったのかと思いますが、こんなことが起こるのは本当に悲しいことだと思います。

以前からこのような形で黒人の人たちが不当な扱いを受けていることに対する抗議で

Black Lives Matter

という運動があります。Black は黒人の人のことを指しますがここでは次の言葉、lives(life、命の複数の lives)を修飾しています。Matter はこの場合は動詞で「重要である、意味がある、問題である」という意味です。

It doesn’t matter.

とは日常でよく使う表現ですが「どうでもいい」という感じです。

ですので、ここでは黒人の人の命も大事なんだ、ということです。日本語では「黒人の命は大切」と先のBBCのニュースに書いてあります。

黒人に限らず、何人でも命はかけがえのないものです。

本来、市民の生活を守るべき警察官は自分の職務を理解し理由なき差別意識をなくし、このようなことが起こらないようにして欲しいものです。

と言うのは簡単でなかなか実現するのは難しいとは思いますが、理想を持つことも重要です!

Photo by Randy Colas on Unsplash

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