Spay and Neuter



楽しい夏をお過ごしですか。日本ではまだ夏休みに入っていませんが、アメリカでは夏休みも半分以上過ぎた感じです。
さて、冒頭の “Spay & Neuter” という言葉を書いたステッカーが車に貼ってあるのを見かけて何だろうと思ったことはありませんか。
私もアメリカに来た頃、見慣れない言葉だしなんだろうと思っていました。
これは犬や猫に不妊手術をして子犬、子猫が生まれないようにすることを言います。
“Spay” が雌に対する不妊手術、つまり卵巣を摘出することで、”neuter” が雄に対して去勢手術をして中性化することです。
これをすることにより望まれない動物の数が増えることを防ぎます。
なぜ今回この言葉かというと、先月半ばから3週間、ヨーロッパへ行き、ギリシャの島に1週間滞在したのですが、猫がたくさんいたのです。
フェイスブックで個人的に私とお友達になっている方にはこの件について投稿したので知っているかと思いますが、そうでない方がたくさんいるので再度、ここで説明します。
ギリシャでは冒頭の写真のようにビーチのいすやレストラン、下記の写真のように公共の場、アパートなど、本当にあらゆる所に猫がいました。
お店にも猫のハガキが売っていたりしてギリシャ名物(?)なのかと思いかわいいねーと言っていたのですが、なんでこんなにいるのだろうと少し調べてみると意外な事実が・・・。
日本やアメリカでは猫はペットとして定着していますが、もともと猫は野生のもので、自然に任せているのがギリシャの状態のようです。ギリシャは美しい海や古代文明が栄えた都市として見るところがたくさんあるため観光地として人気があり、毎年多くの観光客がやってきます。観光客はそんな野生の猫を見てかわいがり、えさをやって猫はそれで生活します。
しかし、10月になり観光シーズンが終わると食べ物をくれる人がいなくなり、餓死してしまう猫や、猫を嫌う住民によって毒殺されることもしばしばあるそうです。
野生動物なので当然繁殖してしまうわけで数がどんどん増え、しまいに毒殺ではあまりにひどいのではないかと思いますが、伝統的に “spay and neuter” という人工的なことをして避妊をするのは好まれていないようです。
状況は犬に対しても同じで野犬がたくさんいるようです。私たちが滞在していたところでも確かに猫ほどではなかったですが犬もよくうろうろしていました。
殊に雄に対して去勢手術をするのは「マッチョ」(男らしい)なイメージに反するということで好まれないようです。
2004年のアテネ五輪の前には野生で生息する犬や猫を町からなくすためにたくさん毒殺されたという話もあります。本当かどうかわかりませんが、そのような記述はインターネット上にたくさんあります。私の夫の腹違いの弟の奥さんは父親がギリシャ人なので聞いてみたところ、やはりギリシャ人は猫は嫌い、毒殺もするだろう、と言っていました。
状況を問題視し対策をとっている慈善団体もアテネにもあるようですが、まだまだ十分ではないようです。政府も表向きは一応法律を作ったりしているようですが、とても管理されてるいるようには見えないですね。
http://www.keeptalkinggreece.com/2018/01/25/greece-animal-protection-law-new/
この件に関して調べると最新でこの記事が見つかりました。政府は各市に任せることにしたようですが、どこも財源、人材が足りないようでこの記事によると2万匹のノラがいるそうです。
コメントにありますが、今の時代はインターネットですぐに情報が広まるので問題のある行動があった場合はそれをソーシャルメディアに載せると一気に広まり対策を取らなくてはならない状態になるのではないかと思いますね。
アメリカでこんなことが起こっていたら動物愛護団体の活動が激化していることかと思います。
ギリシャの社会問題の話になってしまいましたが、”spay and neuter” という言葉を見かけることはよくあると思いますので、参考までに!
Spay も neuter も動詞で
To spay, to neuter です。
My cat is spayed. 「私の(雌)猫は避妊手術を受けました。」
ing がついて
spaying, neutering
にもなります。
他に同じ意味の言葉としては
to sterilize
も使えますね。これは雄、雌どちらにも使える便利な言葉で「繁殖できないようにする」という意味です。
一般的には「殺菌する」という意味でよく使う言葉です。例えば
I sterilized toys. 「おもちゃを殺菌した。」
雄に対しては
castrate
という言葉も使えます。
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