How are you? と How have you been?

先月の話ですが、犬の散歩をしていると前から白髪の男性が歩いてきました。普段から道行く人には挨拶をするので “Hello.” だか “Hi.” だか言いました。するとその人が “How have you been?” と。え??と思って立ち止まってよく見ると20年ほど前まで働いていた時に同じ職場にいた人でした。近所に住んでいるのは知っていましたが、なぜか今まで会うことはなかったのです。よくぱっと見で私とわかってくれたなーと驚きました。

How are you? であれば普通の挨拶で “Good, thank you.” などと言って立ち去るところですが、How have you been? だったからこそ立ち止まったわけで面白いと思いました。

How are you?” は「お元気ですか」ということですが、単なる挨拶ですね。よく知っている人同士でも言いますし、他人でも挨拶として言います。あまり親しくない人に聞かれて、「いや、実は今日は頭が痛いんだ。」とか「今日はもう忙しくて疲れてるんだ。」とかは言わない場合が多いと思います。実際には気分がよくなくてもとりあえず、”Good.” とか “I’m doing well.” とか答えますね。

でも親しい人であれば、「もう今日はこれこれこんなことがあって最悪よ。」とか「この間転んで腰をいためてね、」とか色々話をすることもありますね。

それに対し “How have you been?” は現在完了進行形と言われるものですね。過去のある時点から今まで継続して何かが起こっている時に使いますので、例えば、

I’ve been reading this book since this morning.

といえば今朝からずっとこの本を読んでいる、ということで本を読む行為が朝から今まで続いていて、まだ継続中です。

It’s been raining all day today.

今日は一日中雨が降っている。雨はずっと降っていて今もまだ継続中です。

ですので、How are you? に対して How have you been? はある時、要するに冒頭のシーンで言うとその人が私を最後に見た20年前という時点から今までどうしていたのか、ということになります。

よって、過去のある時点で私を知っていた人の言葉であることがわかるのです。

少しの違いでこういうことが表現できるのは面白いですよね。

日本語だとどうなるかと考えましたが、普通の道行く人への挨拶なら「こんにちは」や「おはようございます」ですよね。知らない人にいきなり「お元気ですか」とはあまり言いませんから。今回の私が紹介した状況であればおそらく、「あ、〇〇さん!お久しぶりです!お元気ですか!?」のようになりますね。

英語も日本語も(もちろん他の言語もそうでしょうが)ちょっとの違いでもっと多くの内容を表現できるのは興味深いですね!

Image by truthseeker08 from Pixabay

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